ご相談者の属性・ご相談内容
年代:50代
性別:女性
ご相談内容:お亡くなりになったお母様の遺産分割に関するご相談でした。法定相続人は、ご相談者と姉の2名でした。遺産には、ご実家の広大な不動産や預貯金のほか、姉が経営する法人の持分などが含まれていました。ご相談者はご自身の法定相続分に見合った「代償分割(姉が不動産等を取得する代わりにご相談者が代償金を受け取る方法)」を希望されていましたが、姉に連絡しても明確な返答が得られず、当事者間では協議が進まない状態だったため、相続税申告・納税期限の約2か月前に当事務所へご相談にお見えになりました。
※プライバシー保護のため、一部実際の事例とは変更を加えている箇所がございます。
弁護士の対応・結果
ご依頼後、弁護士は速やかに被相続人の出生から死亡までの戸籍等を収集し、相続関係を正確に把握しました。また、不動産や法人の持分について精緻な調査を行いました。当初、弁護士から相手方に対し、法定相続分をベースとした1億円を超える代償金を求める遺産分割協議書案を提示し、交渉の主導権を握りました。これにより相手方にも代理人弁護士がつき、具体的な協議がスタートしました。本件の最大の焦点は、相続発生日から10か月の相続税申告・納付期限が目前に迫っていたことでした。遺産分割協議が長期化して相続税申告・納税をおこなわずに期限を過ぎると、税務上のペナルティが発生してしまいます。そこで弁護士はご相談者と綿密に協議を行い、相続税の申告・納付期限内の合意を条件として、相手方が現実的に支払い可能な金額の代償金で解決するという和解案を戦略的に提示しました。相手方もこの現実的な提案に応じ、相続税の申告・納付期限の直前に無事、遺産分割協議がまとまり、遺産分割協議書への署名押印が完了しました。受任からわずか約2か月という異例のスピードで合意がまとまり、期限内に相続税の申告および納税を無事に終えることができました。
まとめ
多額の不動産や法人の持分が絡む遺産分割では、当事者同士の話し合いは平行線になりがちです。しかし、相続税の申告・納付期限(相続発生後10か月)が迫っている場合、むやみに強気の主張だけを続けて調停等にもつれ込めば、相続税の申告・納付期限に間に合わず税務上の大きな不利益を被るリスクが高まります。本件のように、弁護士が代理人として入り、まずは高いボールを投げて交渉を引き出しつつも、最終的には「依頼者の最大の利益(税務リスクの回避と確実な解決)」を見据えて現実的な落とし所を提示することで、スピーディーな解決が可能となります。当事務所では、複雑な財産評価から期限を意識した高度な交渉戦略までトータルでサポートいたします。遺産分割でお悩みの方は、ぜひ一度お早めに当事務所へご相談ください。